江村工務店の想い

当社代表取締役江村のこれまでの人生や仕事に対する想い、コンクリート(RC)住宅の持つ可能性をご紹介します。

登山から街歩きへ
生涯を通じて楽しむ

当社オフィスの壁に飾られた一枚の写真。
険しくも、どこか神々しいその姿。こちらは当社代表取締役の江村が撮影した写真です。

ロッククライミングに熱中した20代

若いころは登山をしていました。剣岳、谷川岳など国内の主要な山は登りましたね。海外で登ったのは唯一、ヒマラヤの7,300メートル級の山。1986年、30歳でした。日本を出国して約2カ月後に山頂へたどり着きました。
登山は学生時代に上高地に登ったのが初めて。
井上靖の小説『氷壁』の舞台となった山小屋「徳澤園」から穂高を見渡す描写が印象的で、「自分も見てみたい」と思ったのがきっかけです。
大学卒業後、ロッククライミングをやるために、東北でもトップレベルだった仙台山岳会に入り、会長までやりました。

年に一度、テーマのある旅

最近は登山というより、もっぱらハイキングですね。近所の同世代の仲間と「おじさん3人旅」を楽しんでいます。「自然が美しいところ」「古い建物・街」をテーマに私が行き先を決めます。年1度、2日3泊の旅。今年は尾瀬や新潟・村上方面を回りました。
途中、長岡市も経由したんですが、市役所がとても良かった。隈研吾氏の設計で、土間があったり、美術館のフロアがあったり。とにかく市役所らしくないんです。見学者も多く、注目されているからでしょうか、そこで働く職員も非常にきびきび、生き生きとされていました。

登山、旅、街…興味は一本の筋になって今につながる

あちこちへ行って思うのは、魅力的な街には、魅力的な人がいるということ。
私自身も地元の街創りに携わっているので学びも多い。おじさん旅は趣味と実益を兼ねていますね。
山登りを始めたのは18歳。古い街に興味を持ったのもその頃です。思えば、あの頃から変わっていないんですよね。当社の新卒の新入社員によく言うんです。「今、好きなことをやるといい」と。生涯を通じて楽しめるものやことを見つけられる時期なのだから。

家を造る=街を創る

半世紀の経験とノウハウ、家造りに活かす

当社は半世紀にわたり、マンションやビルといった鉄筋コンクリート(RC)建築物の型枠大工工事施工と四半世紀、建築の施工管理をメインにしてきました。
「型枠」。聞きなじみの薄い言葉かもしれませんが、簡単にいえば、合板などで枠を造り、コンクリートを流し込めるようにする工事を指します。基本となる“箱”を造る、RC建物には欠かせないものです。
そこで培ったノウハウを活かし、当社が新たに取り組むのがRCの分譲住宅「イイミライエ」です。

「コンクリートは住宅=高い」は変えられる

2015年に宮城県内で建てられた新築戸建のうち、RC住宅の占める割合はわずか0.2%。1,000戸中2戸の計算です。どうして普及が進んでいないのか。
その理由は「RC住宅=高い」というイメージにあります。実際に、これまでのRC住宅は高額でした。そんな中、私たちは木造住宅とさほど変わらない価格でご提供することができます。

なぜなら長年のRC建築の経験で培ったノウハウを持ち、コンクリートの特性を知り尽くす型枠職人、施工管理者がいるからです。
そしてRC住宅は注文住宅が一般的でしたが、「RC住宅を普及させたい」という一番の思いからコストが低めの分譲・建売というスタイルを選びました。

創りたいのは、新たな街の風景とコミュニティー

RC住宅の割合が1%でも2%にもなれば、街並みが変わります。例えば、フランスのアルザス。黄色や赤色のカラフルな家が並び、美しい街の風景を創っていますよね。RC住宅が建ち並び一つのコミュニティーができれば、これまでにない街の景色が生まれるはず。
夢物語と言われるかもしれませんが、京都の町屋のような街並みをRC住宅で創れたらいいなと思うんですよね。きれいでしょうね。

「3階建て」「屋上緑地」が可能なRC住宅は、コンパクトな土地、例えば20坪程度にも建てることができます。1棟しか建てられなかった土地に2棟建てられる。つまり住む人が増えるということですね。土地代を抑えられるため、郊外に流れていた子育て世代を街中に呼び込むこともできます。若い家族や子どもたちが街に増えれば、地域のコミュニティーも変わるはず。街の再生も期待できます。

RC住宅は地産地消の家。職人に夢も与える

当社のRC住宅は、職人が一から現場で造る“手造り”の家です。型枠に流し込む生コンは時間が経つと固まってしまうため、長時間の運搬ができません。
せいぜい1時間ほどの距離が精一杯です。
つまり、RC住宅の建築に携わるのは“地元”。RC住宅は「地産地消の家造り」と言えます。

当社がRC住宅の普及に取り組む理由。その一つに「職人を育てたい」という想いがあります。木造大工にしても型枠大工(職人)にしても高齢化は深刻です。
当社でも型枠職人の平均年齢は40代後半。このままでは10年後には職人がいなくなってしまう。そのため型枠だけの単一の職人ではなく、昔の大工の棟梁のようないくつかの工事を一人でこなせる「多能工職人」の養成も進めていきたいと考えています。

当社は今年、6人の新卒社員(高卒5人、大卒1人)を迎えました。この地域では多い数です。皆、仕事に希望を抱いて入社してくれました。定期的に勉強会も開き、「一人前」になるべくサポートもしています。RC住宅を広めることで、職人たちにやりがいと誇りを与えたい。職人の地位を上げ、夢や憧れを抱く仕事にしていきたい。それが願いです。

当社代表取締役の江村は元々型枠職人でした。そのため職人を思う気持ちが人一倍あり、新入社員への勉強会も自ら指導に当たっています。
「地産地消」「手造り」などの特長を持つRC住宅を通して、家単体ではなく街並みやコミュニティーの未来までを私たちは想い描いてまいります。

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